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2004年9月

2004年9月26日 (日曜日)

Out of Nothing / Embrace

デビュー時に「Oasis?あれは良いバンドだったね」と言い放ち、ハイプか本物かの議論が絶えなかったことも今となっては懐かしいEmbraceの約3年ぶり4枚目のオリジナルアルバム。まず驚いたのはメンバーが円陣を組んだジャケットと個々のメンバーがぶっきらぼうな髭面で写っている内ジャケットの写真で、これまでになくハードな印象をアピール。

で、サウンドですが、何とこれまでと全く変わらない路線。基本もディテールもほぼ不変。もちろん、Embraceの強みは泣く子も黙る一撃必殺のメロディと嫌味を感じさせない壮大なアレンジですから、正攻法で勝負している訳ですが…

Chris Martinらが作詞作曲を手がけた"Gravitiy"はColdplayのデビューアルバム"Parachutes"に入っていそうな楽曲ですが、エッジ部分はキレイに仕上げられていて完璧なるEmbrace仕様。個々の曲はメロディもアレンジもモロに好みですが、やはり全体的な味付けは濃く、アルバム前半にも"Glorious Day"のAメロのような「音の薄さ」が少し欲しいところです。ただ、終盤の"Near Life"や"Out of Nothing"のColdplayを意識したような雰囲気は面白く、聴き終わったときの後味自体は意外とサッパリしています。これからの季節にピッタリの一枚。

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Let's Bottle Bohemia / The Thrills

デビューアルバムから1年少しのインターバルでリリースされた2ndアルバム。ザックリ言ってしまうと「情けない男の夏の想い出」的な雰囲気ですが、前作が楽しかった夏の想い出を未練タップリに振り返っているのに対して、ニューアルバムでは未練を振り切れてはいませんが、前向きな力強さを感じさせます。

サウンド的にはメランコリックなメロディへ依存したアレンジは減少し、それぞれのパートのコンビネーションで曲のイメージを構築していくようなアプローチが増えています、例えば、イントロのギターが「強く生きていく」と表明しているような"Tell Me Something I Don't Know"やストリングスによって奥行き感を出した"Whatever Happened to Corey Haim?"、メロディとアレンジのバランスが良く、シークレットトラックを含めて組曲的構成になっている"The Irish Keep Gate-Crashing"など、前作にはなかったタイプの曲も増えています。

ただ、全体的なレベルの底上げには成功している一方で、メロディの即効性や瑞々しさは後退していて、キラーチューンを実装した曲が減少しているのは気がかりです。まだ基礎体力を付けるフェーズなのかも知れませんが、弱点を強化した結果、長所が弱まってしまうのは縮小均衡サイクルへ踏む込みつつある危険な香りもしてきます。

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セットリスト(9/25)

昨日は「新しいアルバムからの曲を中心にかける」とか言っていましたが、新しいアルバムがあまりなかったので、これからリリースされるアーティストの少し前のアルバムからの曲とか新曲とかを無理矢理入れて流してみました。

最近リリースされた純粋な新しいアルバムは、The Libertines、The Thrills、Radio4、Tears For Fears、Embraceくらいでした。

Mus!c for The Masses Presents Vol.11 -Just Released Album-
25th September 2004 23:30〜24:40


  1. The End Has No End / The Strokes

  2. Can't Stand Me Now / The Libertines

  3. Whatever Happened to Corey Haim? / The Thrills

  4. Absolute Affirmation / Radio 4

  5. Karen O / Six By Seven

  6. Closest Thing To Heaven / Tears For Fears

  7. Gravity / Embrace

  8. Vice / Razorlight

  9. All These Things That I've Done / The Killers

  10. The New / Interpol

  11. Party Crashers / Radio 4

  12. Butterflies & Hurricanes / Muse

  13. Music When The Lights Go Out / The Libertines

  14. ou Can't Fool Old Friends With Limousines / The Thrills

  15. Secret World / Tears For Fears

  16. Daysleeper / R.E.M.

  17. Beautiful Day / U2

ちなみに、イギリスのアルバムチャートで初登場1位を達成したEmbraceですが、昨日流した"Gravity"はColdplayのメンバーが作った曲だったりします。

次回は10月2日(土)の23:30からやります。内容は考え中です。

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2004年9月23日 (木曜日)

ColdplayのChiris Martin髪を語る

Chiris MartinがNME.COMに語ったところによれば、Coldplayは3rdアルバムの完成まで「あと1インチ」のところまで来たようだ。

彼は、「僕らはスタジオでは途轍もなく大きなプレッシャーを受けてるんだ。僕らはずっと作業を続けている。それはとても重要なことだから。でも、まだ終わらないんだよ。僕が今後の見通しを持っているから、結局は僕だけがニューアルバムについて話をできる人間なんだ」と語っている。

昨年、Chiris Marinは彼はこれまでのやり方を変え、次のアルバム用に「新しいハンドルを一から作り直す」と語った。しかしながら、レコーディングが終わりに近づいた今、自身の野望について少々割り切っているようだ。

彼は、「僕は僕らが戻ってくる頃には人々が僕らに少し飽きているんじゃないかと思ってる。そうそう、僕が言った「ハンドル」の件だけど、あれは単にギグが終わった興奮から出た言葉だったんだよ。僕らは単に設計し直しているだけで、一から作り直している訳ではないんだ。僕らはアルバムの完成まであと1インチくらいのところにいる。僕の髪があと1インチ後退したら、僕らはアルバムを完成させているだろうね」と語っている。

原文はこちら

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2004年9月20日 (月曜日)

Stealing of A Nation / Radio4

Radio4の3rdアルバムは80年代のディスコミュージックのカテゴリの中に踏み留まってはいるものの、時計の針は5年ほど進んでいます。

リズムの粗さとビートの強靱さが抑えられた一方で、全ての音が冷静さを手に入れたことによって非常にスマートな音に仕上がり、完成途上のようなメロディと粗めのギターが絡まる"Party Crashers"では初期のNew Order、淡々としたリズムとキラキラシンセのリズムトラックにはDead or Aliveの名前も浮かんできます。

前作のディスコと名の付くものを全て飲み込んだような強引さと比べるとクールになってはいますが、根底にある「踊らせるパワー」は充分に秘めていて、知らず知らずの間に身体がユラユラし始めます。この音が大音量で流れたら全体キモチイイですよ〜

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Everybody Loves A Happy Ending / Tears For Fears

Roland OrzabalCurt Smithのオリジナルメンバーで再結成したTears for Fearsの9年ぶり7作目のアルバム。とは言っても、近2作はCurt Smith脱退後の作品だったので、二人が携わったアルバムとしては1989年の"The Seeds of Love"以来約15年ぶりのアルバムです。

内省的な世界を繊細に作り出したエレクトロニックポップの名盤"The Hurting"、叙情的なメロディと肉感的なギターによるバカ売れロックアルバム"Songs from The Big Chair"、それまでとは異なり、一枚の作品での奥行きと深みが一気に増した"The Seed of Love"とリリース毎に全く違った面を前面に押し出していましたが、今作は"The Seeds of Love"を継承したようなサウンドになっています。

特に、先行シングル"Closest Thing to Heaven"には大ヒット曲"Sowing The Seeds of Love"のイントロのドラムっぽいフレーズが挿入されていて、思わず「おぉ」と思ってしまったりします。但し、アルバムとしては"Size of Sorrow"や"Secret World"のようにそれなりに良い曲もあるのですが、常に新鮮な驚きの要素があった従来の作品と比べると普通過ぎて拍子抜けしてしまいました。悪いアルバムではないのですが、これまでとは違った期待の裏切り方は、ひとまず時間的なギャップを埋めるために意図的なものであって欲しいと思うばかりです。

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セットリスト(9/18)

一昨日のウェブキャスト聴きに来て頂いた方はどうもありがとうございました。本当はThe Coralなどもかけたかったのですが、権利関係がクリアじゃなく断念しました。思ったより手持ちのCDにリバプール出身のバンドがなかったので、同じバンドから複数の曲をピックアップしてしまいましたが、普段かける機会が少ないChina Crisisを流せてたので良かったです(笑)

Mus!c for The Masses Presents Vol.10 -Liverpool Night-
18th September 2004 23:30〜24:30


  1. Rescue / Echo & The Bunnymen

  2. Havana Gang Brawl / The Zutons

  3. Avenging Angels / Space

  4. Working with Fire And Steel / China Crisis

  5. Come into Our Room / Clinic

  6. Two Tribes / Frankie Goes To Hollywood

  7. A Day in The Life / The Beatles

  8. The Game / Echo & The Bunnymen

  9. All Years Leaving / The Stands

  10. Black Man Ray / China Crisis

  11. The She Goes / The La's

  12. Magic Hour / Cast

  13. 1 O'Clock / Space

  14. Wishful Thinking / China Crisis

  15. Pressure Point / The Zutons

  16. The Power of Love / Frankie Goes To Hollywood

次回は9月25日(土)の23:30からやります。内容はまだ未定ですが、新しい目のものを中心にかけたいなと現時点では思ってます。

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2004年9月12日 (日曜日)

セットリスト(9/11)

昨日のウェブキャスト聴きに来て頂いた方はどうもありがとうございました。いわゆるグラスゴーっぽい曲とその範疇を超えるようなものを織り交ぜて流してみました。昨日のプレイリストは以下です。あんまり新しいのをかけられなくてすみません(^^;

Mus!c for The Masses Presents Vol.9 -Glasgow Night-
11th September 2004 23:30〜24:40


  1. All I Want To Do Is Rock / Travis

  2. Darts Of Pleasure / Franz Ferdinand

  3. Star / Primal Scream

  4. Sidewalking / The Jesus & Mary Chain

  5. All I Need Is Everything / Aztec Camera

  6. The Shy Retirer / Arab Strap

  7. Hunted By A Freak / Mogwai

  8. Casanova at the Weekend / Mull Historical Society

  9. The Concept / Teenage Fanclub

  10. Is It Wicked Not To Care? / Belle & Sebastian

  11. Afterglow / Travis

  12. Straight & Narrow / Teenage Fanclub

  13. Revolution / Cosmic Rough Riders

  14. Chocolate / Snow Patrol

  15. Watching Xanadu / Mull Historical Society

  16. Who Named The Days? / Arab Strap

  17. Get Me Away From Here, I'm Dying / Belle & Sebastian

次回は9月18日(土)の23:30からやります。内容はまだ考えていませんが、街シリーズはマンチェスター、グラスゴーと来たので次はリバプールかウェールズあたりでしょうか(笑)

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2004年9月 5日 (日曜日)

セットリスト(9/4)

昨日のウェブキャスト聴きに来て頂いた方はどうもありがとうございました。途中でマウスを握ったまま眠ってしまい(^^;、気が付いたら朝でした。途中でメッセージを投げて頂いた方がおられましたらごめんなさい。次は起きてます。

で、昨日のプレイリストを書いておきます。新旧バラバラ、アッパーからダウナーまでバラバラでした。

Mus!c for The Masses Presents Non-Theme Nights
4th September 2004 23:30〜25:00


  1. Locomotion / Orchestral Manoeuvres In The Dark

  2. Can't Stand Me Now / The Libertines

  3. Two-Timing Touch And Broken Bones / The Hives

  4. Airbag / Radiohead

  5. I. O. U. Love / Six By Seven

  6. Staring At The Sun / U2

  7. April Skies / The Jesus & Mary Chain

  8. Big Sur / The Thrills

  9. Hold Me Now / The Polyphonic Spree

  10. TreeScavengers / Mull Historical Society

  11. New York City Boy / Pet Shop Boys

  12. Movin' On Up / Primal Scream

  13. Like A Friend / Pulp

  14. The People Who Grinned Themselves To Death / The Housemartins

  15. Easy / Folk Implosion

  16. Home / Paloalto

  17. Kamera / Wilco

  18. Shotgun / Mansun

  19. Out On The Wing / Superchunk

  20. Suffer Never / The Promise Ring

  21. Sea Of Teeth / Sparklehorse

  22. Roll The Road / Wheat

次回は9月11日(土)の23:30からやります。次は何かテーマを作ってやります(笑)

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2004年9月 3日 (金曜日)

The Libertines / The Libertines

本当に短期間にバンド周辺でイロイロとあったThe Libertinesのニューアルバム。まずは、アウトロのようなイントロで始まる"Can't Stand Me Now"のリラックス感に驚き。前作は倍速再生のような勢いのBPMで最初から最後まで突っ走っていただけに、やはり様々な出来事が音作りにも影響しているのかなというような雑念も起こります。

などと思ってアルバムを聴き進めると、どうもリラックス感というよりは、ユルユル感、もっと言うとダメダメ感が全体を支配しているような気もしてきます。ただ、そんなダメダメ感は前作でもライブでもある程度見えていましたし、威圧的なサウンドプロダクションを放棄することで、本来の姿がより明確に見えてきただけかも知れません。

で、そのダメダメ感っていうのは本当にダメかと言えばそんなことはなく、"Don't Be Shy"はテキトーな感性が良い方向に作用した前半のキーになるような曲ですし、タイトル通り子守歌のような緩さを持った"Music When The Lights Go Out"の柔らかな表情はこれまでにない魅力を持っています。要は、結論を先にズバリと言ってしまうスピード感を放棄して、作り手側が想いを説明的に付加した分だけ、聴き手側の解釈の余地が生まれたということでしょう。疾走感の喪失と持ち玉の増加の損得勘定はもう少し聞き込んでからかな。

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Winchester Cathedral / Clinic

Radioheadの来日公演時にオープニングアクトに起用されたリバプール出身のClinicのサードアルバム。大きな流れとしてはこれまでの音を踏襲したサウンドになっていますが、プリミティブな音でアクの強さを一気にスマートにした2ndと比べると、やや1stアルバムへの揺れ戻しが起こったような印象です。

オープニングトラックの"Country Mile"のイントロこそ、「おっ、新境地開拓か!?」と思ったものの、ギターとボーカルが絡み始めた瞬間にClinicワールド爆発で、ピアニカが挟まれたときには良い意味でも悪い意味でも従来のキャリアと一本の線で繋がりました。

個人的にはKen Thomasとの共同プロデュースということもあって、Gomezで体験した3rdアルバムでのブレイクスルーを期待していたのですが、どうやら現時点では従来の印象を超えることはなさそうです。敢えて表現しない部分を想像させるような音作りも最初から最後まで続くと注意力を維持できず、"W.D.Y.Y.B"のようなストレートで荒々しいロック的アプローチや、"Falstaff"のようなシンコペーションを活かしたモロにジャズ的アプローチの面白さも結局は単発での評価に留まってしまいます。

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