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2008年5月

2008年5月28日 (水曜日)

Music for An Accelerated Culture / Hadouken!

Musicforanacceleratedculture リーズ出身の5ピースによるデビューアルバム。ほとんど歌っているのと変わらない高速ラップ中心の暴力的なまでのダンスミュージックは、音楽としては特筆すべきことはありませんが、インテリジェンスやスマートさを一切放棄して、快楽的で刹那的なダンスミュージックに徹していて、表面的なフォーマットこそ違うものの、U.S.E.と同類の楽しさ。

これぞシンセサイザーというようなサウンドで扇情的なフレーズを重ね、グイグイ押しまくるラップとボーカルの組み合わせは、「踊らせる」という一点においてはハイレベル。カロリーオフなんて言葉とは無縁の人工甘味料や人工着色料てんこ盛りの楽曲は「この歳になると、毎日王将の炒飯セット(餃子付き)は食べられない」という感想。

事前の戦略も緻密なハンドリングも完璧に放棄し、スタートからフィニッシュまでのベタ踏みの潔さはある意味感心させられますが、とにかく甘いにしても、しょっぱいにしても、辛いにしても味が濃すぎて、途中から味がよく分からなくなって来るという作品。ライブ、楽しいだろうけど、30分で1日分の体力を使いそう。

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2008年5月27日 (火曜日)

Sigur Rosニューアルバム発売決定!

仕事が終わって家に帰ってきたらSpiritualizedの久々のニューアルバムが届いていて、それを聴きながらウロウロしていたら、Sigur Rosのニューアルバム発売のニュースを発見。

それによれば、

5枚目のニューアルバム"með suð í eyrum við spilum endalaust"は6月23日に発売予定。6月2日からsigurros.comでプレオーダーの受け付け開始で、本日イギリス時間の19:30からアルバムの1曲目"gobbledigook"のフリーダウンロードを始める。

とのことです。うーむ、待ち遠しい♪

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2008年5月26日 (月曜日)

Promise Lands / Lowgold

Promiselands イギリスの3ピースによる約5年ぶりの3rdアルバム。「イギリスのギターロック」的なメリハリに違和感を覚えた前作"Welcome to Winners"と比べると、楽曲感のグラデーションの色の変化もより淡くなったものの、彼ら得意の叙情的なメロディの良さを聴かせる内容に仕上がっています。

全編を通して、アコースティックギターとキーボードを絡めるという単一のパターンを続けていますが、楽曲の醸し出す色と完璧にシンクロしたボーカルや時折遠慮気味に加えられる楽器群によって、トーンを変えることなく巧い具合にアクセントが付けられています。但し、繊細な楽曲が多いこともあって、結構T.P.O.を選ぶかも知れません。

実のところ、自主レーベルからの5年ぶりのリリースということもあって、ほとんど期待していなかったのですが、そんな予想を良い意味で裏切ってくれる佳作。人によっては「退屈なアルバム」以上のものになり得ない可能性もありますが、個人的にはアルバムジャケットのように、雲に覆われた空から差し込んで来る陽射しのような柔らかな心地良さを感じさせてくれる作品に諸手を挙げて拍手。

Amazon
Promise Lands

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2008年5月25日 (日曜日)

Narrow Stairs / Death Cab for Cutie

Narrowstairs 約3年ぶりの7thアルバム。Grand ArchivesBishop Allenあたりと比べると、メロディ単体のの輝度は多少見劣りがしますが、楽曲としてのレベルはアルバムを通して平均を軽く上回っていて、描かれている世界観にもブレは見られません。

サウンドは前作から仕様変更されていて、"Bixby Canyon Bridge"では序盤の枯れ気味のサウンドにノイズギターを強引に絡めてきたり、"I Will Possess Your Heart"ではサイケ感やインプロっぽさを感じさせる展開を見せたり、その他の曲でも音の隙間が少なくなり、身がギッシリと詰まっています。

その一方で、彼らが得意とするヒンヤリとした温度感や客観性を残したメランコリーも健在で、基本路線としては従来の彼らの作品と大きな変化はなくとも、重さ、軽さ、カラフルさ、理解されやすさなど、全方位的に着実な進歩を遂げた印象です。強いて言えば、安定感があり過ぎのが気にはなりますが、ゴリゴリに凝り固まっている雰囲気はないので、同じ場所で足踏みをすることもなさそう。

そして、驚いたことに5月21日付のビルボードのアルバムチャートで1位を獲得。前作"Plan"もアルバムチャート4位になったり、グラミー賞のベストオルタナティブアルバムにノミネートされるなど、ようやくパブリックな場面でも相応に評価され始めたってことでしょうか。

Amazon
Narrow Stairs

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2008年5月24日 (土曜日)

Summer Sonic '08のチケット購入

今日発売になったSummer Sonic '08のチケットは無事購入できました。

ただ、何日か前にチェックしたときにはライブのチケットしかなかったはずなのに、今日の9時過ぎにイープラスやぴあのサイトを見たら、大阪会場の駐車券も売り出しているではありませんか。「いかにもサマソニっぽいなあ」と思いながら、まあ直前に気付いて良かったと思って購入しようとしたら、ライブのチケット、1日目の駐車券、2日目の駐車券が全て別に申しこまなければならないというアホくささ。

いい歳こいた大人だから、それぞれのチケットに別々にかかる手数料は100歩譲って良しとして、クソ重たいサイトで3回も申しこまなければいけないってのは何とかならないもんだろうか。フジのチケットみたいに何種類もの組み合わせを購入できるようにすると、間違いが続出したりするんだろうか…

まあ、思ったよりも早く全てのチケットを抑えられたけど、去年と同じく駐車場の場所がどこか明示しないままチケットを売り出してたりと、サマソニのオペレーションのレベルの低さは相変わらず。

こんなことじゃ、今年もダンステントはやっぱり明るくて、下にひいたビニールシートが弛みまくって、動きにくいんだろうなあ。

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個人的・客観的なフジとサマソニの比較

既に6月も間近になりましたが、サマソニが着々とワクワク感を増やして行くのに対して (一部、サマソニならではのねじ込まれ感ってのもありますが)、フジに対する思いが萎え気味。

そこで、休みにもかかわらず早起きしてしまったので、この違いについての原因をサマソニ、フジに出演するアーティストの所有CD数と見たライブ回数を元にして分析してみました。

Fuji Rock Festival

Summer Sonic

出演アーティスト数
(2008年5月23日現在)

98

91

所有しているCD数

38 (0.388)

58 (0.637)

見に行ったライブ数

20 (0.204)

14 (0.132)

表の括弧内の数字は数を出演アーティスト数で割った数字です。

これを見ると、自分の場合はフジロックよりもサマソニの方がCDを持っているアーティストがたくさん出演していて、ライブを見たことのあるアーティストがたくさん出演していることになります。

これだけだと今ひとつハッキリしないので、所有しているCDと見に行ったライブのアーティスト数を数えてみました (例えば、Jesus & The Mary Chainのアルバムは8枚持っているので、上の表では8とカウントしますが、下の表では1とカウント)。

Fuji Rock Festival

Summer Sonic

出演アーティスト数
(2008年5月23日現在)

98

91

所有しているCDの
アーティスト数

13 (0.133)

22 (0.242)

見に行ったライブの
アーティスト数

11 (0.112)

9 (0.099)

CDの傾向は余り変わりませんが、ライブの傾向は多少違います。つまり、延べのアルバム数よりも、アーティスト数の方がフジとサマソニの比を取ると大きくなっているので、フジの方がたくさんCDを持っているアーティストが出演する傾向にあり、複数回ライブを見たことのあるアーティストが出演する傾向にあるようです。

たくさんCDを出しているアーティストってのはそれなりの活動年数がある訳ですし、何度もライブを見ているアーティストってのは好きだけど何度も見ているわけで、今年のフジロックは「個人的に興味のある若手層に弱く、何度もライブを見たアーティストが多い」ってことのようです。

しかし、こうやって改めて数字出してみると、それぞれの傾向が出てきて面白いな。そんでもって、今年のフジが漲ってこない理由も分かったし、たまには早起きも悪くないかも。

さて、次回の発表で大きな変化があるのかどうか期待5%、不安95%で待つことにしようっと。あ、サマソニのチケットは今日から一般発売です。

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2008年5月23日 (金曜日)

サマソニ'08 第8弾追加

サマソニの出演アーティストが発表されてます。

The Kills、そしてHot Chipまでサマソニなんですか…これで心置きなく明日の一般発売でチケットを買うことができると考えるのが精神衛生上いいんだろうか。

しかし、大阪のダンスステージが去年と同じだったら、何か勿体ない気がするよ。何とかして暗くしてくれい。

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2008年5月21日 (水曜日)

The Colourful Life / Cajun Dance Party

Thecolourfullife Bernard Buttlerプロデュースによりイギリスの5ピースバンドのデビューアルバム。基本的にはギター中心の軽めのロックですが、ストリングスを入れながらトラディショナルな面を強めたり、ちょっと湿気を多めに加えたり、ソウルフルな味付けをしたりと、色々と工夫の跡は見え隠れ。

流麗なメロディに颯爽としたアレンジをまとったリードトラック"Colourful Life"を始めとして、平均をちょっと超えたレベルの曲がほとんどのため、全体的に小綺麗にまとまってしまっていて、右から左へ流れて行ってしまう線の細さが目立ち、耳をこじ開けて来るような屈強さはありません。

一つ一つのカタチや大きさはキレイに揃っているけれど、その分強烈な個性には欠け、適度に響くメロディと心地良いアレンジのコンビネーションはThe Kooksに似た雰囲気。終盤に向かうに従って、耳に引っかかる曲が増えて来ただけに、前半の普通すぎる内容が残念。

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2008年5月20日 (火曜日)

Beckの新曲

今年の夏頃にニューアルバムのリリースが予定されているBeckですが、MySpaceで新曲"Chemtrails"が公開されています。

霧の向こう側で歌ったようなボーカルとユッタリと深めの色を付けていくピアノ、激しく動き回るリズム隊のコンビネーションが、これまでのBeckサウンドとはちょっぴり違う感じ。

この曲はシングルではないらしいですが、色んな意味でアルバムへの興味をそそる曲です。

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The Age of The Understatement / The Last Shadow Puppets

Arctic MonkeysAlex TurnerThe RascalsMiles KaneSimian Mobile DiscoJames Fordによるプロジェクトの1stアルバム。曲全体を深いリバーブで覆い、オーケストラをフィーチャーして深遠さを強調し過ぎな感じはありますが、個人的にはこのゴテゴテ感は結構好き。

子供向けヒーローもの番組のオープニングテーマのような"The Age of The Understatement"や哀愁を帯びたメロディをオーケストラを加えることで必要以上に重厚さを加えた"Standing Next to Me"など、所々にArctic Monkeysの2ndに見られたような音を織り交ぜながら、本業とは違ったフィールドでやりたい放題やって楽しんでいる雰囲気がありあり。

タイトルが「控え目な表現の時代」なのに、異様にトゥーマッチな音になっているのも「要はバランスが大事」とでもいうシニカルな主張なのかな。Alex Turnerが曲作りにどこまでコミットしているのかは分かりませんが、自分達のアルバムを2年連続でリリースしながら、別路線の曲も書くことができるのには単純に驚き。

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2008年5月19日 (月曜日)

Couples / The Long Blondes

Couples デビューアルバムと同じくErol Alkanプロデュースによる約1年半ぶりの2ndアルバム。前作の自由奔放かつ天真爛漫な激烈ポップソングにツボを刺激されまくっていたので非常に楽しみにしていたんですが、最初聴いたときの印象は「何だか中途半端な内容だなあ」というもの。

目まぐるしく方向転換を続けながら全体として前進していく"Guilt"やキレの良いギターのカッティングによって複雑な展開をテンポ良くこなしていく"The Couples"は彼ら流のポップセンスが溢れていますが、全体としてはジャジャ馬娘的な路線は弱まっていて、1小節毎にメジャースケールとマイナースケールの間を行き来するような奇想天外な展開は少なめ。

メロディの下世話さがやや強めになっていて、それを打ち消すために透明度の高いボーカルをフィーチャーしたりもしているものの、今ひとつ効果的に機能しておらず、「仕掛け」の部分のみが目立っています。クロージングの"I'm Going to Hell"では重厚さとポップさを共存させ、心地良いクセを感じさせているだけに、そっち方面のセンスが枯渇した訳でもなさそう。

それならなおさら、その路線でもうちょっと粘って欲しいところ。ダメってほどではないですが、期待していただけに、何とも言えない肩透かしを喰らった感じです。

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Couples

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2008年5月18日 (日曜日)

Beat Pyramid / These New Puritans

Beatpyramid Depeche ModeErasureの作品を手がけたGareth Jonesプロデュースによるイギリスの4ピースバンドのデビューアルバム。最初聴いたときには、性急さと粗削りさに起因したグツグツした熱さは感じるけれど、全体的には薄っぺらいなあというネガティブな印象。

ただ、何回か聴いていくに連れて、細かく分割されたフレーズの中に刺激的で面白い音の断片も多く、頭にふっと浮かんだアイデアをスケッチした作品集と捉えれば、それはそれで良いのかなという感じも。

全体的には匿名的で彼らの顔が見えにくい音で、「構成された曲」としての完成度は高くはないものの、色んなモノが混じって煮立っているような雰囲気からは、ビックリするようなブレイクスルーを起こす可能性もチョッピリ感じたり。とは言え、次もこんな感じになる可能性の方が高そうですが…

そんな訳で当初のネガティブ一辺倒の印象は薄まりましたが、一般的な意味での「アルバム」としての評価は今ひとつ。

Amazon
Beat Pyramid

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2008年5月14日 (水曜日)

フジロックフェスティバル'08出演アーティスト第6弾発表

明日発表されるフジロックフェスティバルの追加メンバー。

  1. Paul Van Dyk
  2. 電気グルーヴ
  3. Kagami
  4. Dexpistols Hocus Pocus
  5. Midnight Juggernauts
  6. ザ・バースデー
  7. Locofrank
  8. Mongol 800
  9. Foals

Foalsはライブ見てみたかったのでちょっと嬉しいけれど…まあ、あと幾つかヘッドライナー枠がありそうなので、そこに最後の望みを。

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CD大量到着

今日、会社から帰ったらAmazon.co.ukと日本のHMVから3枚ずつ、合計6枚のCDが届いてました。Amazon.co.ukは送料がそれなりにかかるので日本のHMVで届かなかったものを中心に色々まとめて、HMVでは「輸入盤3枚買うと25%オフ」に踊らされて購入。何か、完璧に各社の思惑通りに行動してるような。

で、今日届いたのは次の6枚です。

  1. Vantage Point / dEUS
  2. Narrow Stairs / Death Cab for Cutie
  3. Music for An Accelerated Culture / Hadouken!
  4. Promise Lands / Lowgold
  5. Third / Portishead
  6. Replica Sun Machine / The Shortwave Set

お待ちかねのDeath Cab for Cutieを始めとして、今回は短いインターバルだったdEUS、超久々のLowgold、MySpaceで試聴して良さげだったThe Shortwave Setなど地味ながらも楽しみなものだらけ。

ただ、LowgoldをiTunesでリッピングしたら、ジャンルが「Children's Music」になってました…何かの間違いか、それとも。。。

明日は東京出張ですが、聴くものがたくさんあるので移動中も退屈しなくてすみそうです。

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2008年5月11日 (日曜日)

Moolah Rouge / I Am Kloot

Moolahrouge Badly Drawn Boyの作品にも参加したBigfinnのMcLeod兄弟との共同プロデュースによる約3年ぶりの4thアルバム。基本的にはギター、ドラムス、ベースという普遍的な構成によって作り上げられた激シブ路線ですが、スティールギターやキーボードを多めに導入されていることもあって、従来よりも作り込んだ印象があります。

例えば、歪んだギターをユッタリとした流れの中でウネらせて、これまでになくエモーショナルな"One Man Brawl"や"Chaperoned"などがある一方で、深いリバーブを纏ってドリーミーな"Only Roll in Town"など、これまでになくバリエーションに溢れた内容。特に、キーボードを効果的に使うことによって、水面下に隠れていたメロウな面が表出されてきて、より聴きやすくもなっています。

全体を通してスローテンポの曲が多く、1つ1つの音やフレーズを大切に紡いだ楽曲群は強いライブ感を伴って胸に飛び込んできます。今風のパッケージングがされた小綺麗な音だったり、耳を惹きつける派手な音ではありませんが、ボリュームを上げて聴いていると寡黙ながらも力強さを持った世界にグイグイと引き込まれていきます。

元々は昨年、ライブ会場限定で発売されていたようですが、この作品がマーケットに投入されたことに感謝 (売れなさそうだけど)。

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2008年5月10日 (土曜日)

Consolers of The Lonely / The Raconteurs

Consolersofthelonely The White StripesJack Whiteを含む4人組の約2年ぶりの2ndアルバム。ザックリと言ってしまえば、ブルースやクラシカルなロックを中心としたThe White Stripesと同じベクトルを持った内容ですが、リッチさを増強しつつも、シンプルに洗練された作品に仕上がっています。

シーンのメインストリームから距離を取っているので新鮮に聞こえますが、手法的に新しいものはなく、楽曲のクオリティのみで真っ向勝負。そして、タイトでソリッド、そして親しみやすくスリリングな楽曲群はその戦略が正しいことを実証。

恐るべきは1つ1つの音のポテンシャルエネルギーが高いことで、サウンド処理で作り上げた人工的なスケール感ではなく、音の組み合わせで生まれたスケール感を同梱。このギミックなしの真剣勝負の音は聴いていてワクワクして来ます。

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2008年5月 6日 (火曜日)

Pretty. Odd. / Panic at The Disco

Prettyodd Lou ReedCeline Dionなどの幅広いアーティストの作品に携わってきたRob Mathesをプロデュースに起用した2年半ぶりの2nd。巧みに時流に乗った耳あたりの良い楽曲がオンパレードの前作は全く響いて来なかったのですが、方向性が随分変わったという噂を聞いて再チャレンジ。

確かに、リアルタイムのシーンに対して迎合するような音作りはなくなり、トラディショナルなポップミュージック中心の内容は前作のイメージとは別のバンドのよう。さらに、尖った部分が少ない庶民的なメロディと一昔前のアレンジとの食い合わせも良く、個人的にはこの路線変更は成功したような気がします。

最後まで何とか乗り切ってはいますが、曲数が多いこともあるせいか、終盤は多少息切れ気味。やっぱりアルバムを通してこの路線で押し切るには平均点を目指すだけではなく、2,3曲は突出したレベルの曲が欲しいところです。ただ、シーンのシンクロを放棄した今、結構それを実現するのは難しいのかも。

Amazon
Pretty. Odd

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2008年5月 5日 (月曜日)

Konk / The Kooks

Konk 前作と同じくTony Hofferをプロデュースに迎えて製作された約2年ぶりの2ndアルバム。親しみやすいメロディと耳にスッと馴染む軽めのアレンジのバランス感覚の良さは相変わらずですが、尖った部分やスケール感がないこともあって、必要十分な要素が過不足なくパッケージングされた優等生的な内容。

先行シングルの"Always Where I Need to Be"にしても、カタチは揃っているけれど、味の濃さが少ないスーパーマーケットの野菜のよう。"Mr. Maker"やら"Tick of Time"のようなハズシ気味の曲を巧くデフォルメすればもう少し何とかなりそうな気もしますが、とにかくポップミュージックとしての完成度の高さが弱点になっている印象。

結局、カジュアルリスナーのパイの奪い合いでは、パイのシュリンクと総ジャンルを跨いだ競合バンドの数という2つの変数に左右されかねないので、今の路線を続けて行くと遅かれ早かれ袋小路に迷い込むことになりそう。キラリと光る部分がないだけに、彼らでなければならない理由も見つからず。

Amazon
Konk

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2008年5月 4日 (日曜日)

Twenty One / Mystery Jets

Twentyone 前作のJames FordからErol Arkanにプロデューサを変更してレコーディングされた2年ぶりの2nd。前作では個々のパートが互いに結合することで楽曲のパワフルさを演出していましたが、今作は個々のパートの骨太さを強化し、それらを重ね合わせることで直接的に楽曲のエネルギー増強を実施。

様々な音が散りばめられてはいますが、アレンジのコアとなる楽器群の音のエッジを立たせた音作りになっていることもあって、全体的にはスッキリ整理されている印象。ただ、その分、前作で見られた変態チックなアレンジが減り、弱点だった一本調子さが所々顔を出しているのが気になるところ。

特に、Laura Marlingをフィーチャーした"Young Love"やコーラスを巧みに使った"Half in Love with Elizabeth"などは「それっぽさ」は見え隠れしますが、曲自体の魅力がやや弱め。中盤以降、ようやく変化球がコーナーに決まり始め、"Umbrellahead"以降は惹きつける流れを作り出していますが、どっちに転ぶか分からない「ワクワク感」が弱まっているのは個人的には残念です。

Amazon
TWENTY ONE

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