Summer Sonic 2008

2008年8月30日 (土曜日)

The Verve@Ocean Stage on 10 August 2008

Dsc01126久々にソニックステージから外に出てみると、昼間の猛烈の暑さは薄らいでいて、海からの風が吹いて予想外に快適。もたもたしているとDeath Cab for Cutieに更に後ろ髪を引かれそうになるので、早足で歩いてオーシャンステージへ。

へ?人少なくないかい?確かに演奏順としては大トリじゃないけどヘッドライナーなのに、開演時間の5分くらい前なのにあっさりと前の方まで行けるぞ。まあ、初来日とは言え、11年ぶりの再結成だし、仕方ないと言えば仕方ないんだろうけど…Richardが不機嫌になって途中で帰らないことを祈っているうちにライブスタート。

夏の夕方、まだ辺りが明るい時間に現れたRichard Ashcroftは破滅型ロックスターの典型のような風貌で、多少老けた感じはあるけれど細身でカリスマ性充分。そして、日本で(正確には大阪で)初めて鳴らされた曲は"This Is Music"。空間をゆったりと、しかし深く切り裂いて行くギターサウンドが気持ち良く、それでいてヒリヒリする程の格好良さ。一転して柔らかく、優しいメロディで夕方の時間帯に非常に馴染む"Sonnet"や"Spaces And Time"でノスタルジックな空気を満たしたかと思うと、ニューアルバムに収録されているリズム隊が大活躍する"Sit And Wonder"を演奏。

途中で隣の人がチラチラと後ろを振り返っていたので見てみたら、夕焼けに美しく染まった雲。「このライブにぴったりのシチュエーションだな」と思っていると、RichardがMCで「後ろを見てごらんよ。美しい雲だ」とひと言。同じ時間と同じ感覚を共有できていることを何だかとても嬉しく感じた瞬間でした。

ライブ終盤の"Lucky Man"のラストではRichardがアコースティックギターをステージに叩き付けて破壊し、裏板を外した後、大きな団扇のようにして、真顔でオーディエンスを扇いでました。その後、Nickがその裏板をオーディエンスに投げ込んでました。あれは、危ないだろ(笑)

そして、恐らくあの場に居た誰もが待ちに待っていた"Bitter Sweet Symphony"。ストリングスのイントロがかかった瞬間、これまでに見て鳥肌が立ったUnderworldの"Born Slippy"やOasisの"Don't Look Back in Anger"よりも大きな爆発力を感じました。気持ち悪いくらいに、両手を上げて、音に合わせて揺れる揺れる。ちょうど、夜に染まり始めた舞州に交響曲が力強く響き渡り、本当に特別な時間を演出してくれました。

東京ではラストに新曲の"Love Is Noise"があったみたいですが、この日は"Bitter Sweet Symphony"が終わった後、ステージ上にちょっと不穏な空気が流れ、そのままメンバーが退場してライブ終了。「もう終わりかよー」って感じはありましたが、"Bitter Sweet Symphony"の余韻を味わうにはちょうど良かったのかも知れません。まあ、そのせいで全体的にノスタルジー度が高い印象にはなりましたが、「狂気のサウンド」も体験できたし、良いライブだと思いました。

そして、涼しい風が吹き始める中、個人的に今年のサマソニは終了。iPodで"Bitter Sweet Symphony"を聴きながら駐車場に戻り、「お疲れさまでした」と言ってくれた駐車場の警備員さんに「こちらこそ、お疲れさまでした」と言って、これまでのサマソニで一番気持ち良い気分で帰路につきました。

セットリスト

  1. This is Music
  2. Sonnet
  3. Space And Time
  4. Sit And Wonder
  5. Life's An Ocean
  6. The Rolling People
  7. The Drugs Don't Work
  8. Lucky Man
  9. Bitter Sweet Symphony

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2008年8月29日 (金曜日)

Death Cab for Cutie@Sonic Stage on 10 August 2008

The Killsの緊張感に満ちたライブが終わると、この日一番楽しみにしていたDeath Cab for Cutie。2005年のサマソニで来日した後、結局単独公演はなく、ようやくの来日だからワクワク。しかも、ニューアルバムをリリースしたばかりという非常に良いタイミングなので、期待は高まるばかりです。3年前と同じく、ステージ上にはたくさんのギターがスタンドに立てかけられていて、その拘りようにニンマリしているうちに、ライブはスタート。

アルバムではくすんだ色のサウンドが目立ちますが、ライブでは多少彩度が強くなり、時折ビビッドに感じることも。そういう意味で、オーディエンスを煽りまくるような激しさこそありませんが、ライブならではのマジックを発揮できるライブバンド。そして、成熟に近づきつつあるギターサウンドの中に、温かさと共に実験的なアプローチも見せて、単なるギターロックバンドでないことを力強く宣言。

個人的に良かったのは客観性の強い"Title And Registration"に続いて、「みんな、ラブソングは好き?」というMCと共に演奏された"I Will Follow You into The Dark"。アコースティックギターのシンプルなバッキングに、心に染み入るような素敵なメロディが最高でした。

その後もアルバムで聴くよりもずっと意図の強い演奏が続いたのですが、もう二度と来日することがなさそうなThe Verveの開演時間が近づいて来たので、"Cath..."が始まる、中後ろ髪を引かれながらオーシャンステージへ。

「これで良いんだよな」と思っていたら、ラストに大好きな"Transatlanticism"をやった模様。うーむ、生で聴きたかった…けど、次こそ単独公演があると信じて、ジッと待つことにします。ギターの豊かな表現力がフルに発揮され、しかも歌心が充分で身体も気持ちもホッコリとしたライブでした。

セットリスト

  1. Bixby Canyon Bridge
  2. The New Year
  3. Why You'd Want to Live Here
  4. Crooked Teeth
  5. Long Division
  6. Title And Registration
  7. I Will Follow You into the Dark
  8. I Will Possess Your Heart
  9. Cath...
  10. Soul Meets Body
  11. The Sound of Settling
  12. Transatlanticism

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2008年8月24日 (日曜日)

The Kills@Sonic Stage on 10 August 2008

前日、ドラムマシーンのデータがぶっ飛んでしまったということで、直前になってキャンセルになってしまったThe Kills。この日もインフォメーションに出演ともキャンセルとも書いていなかったのでヤキモキしていましたが、それっぽいセットチェンジが始まったので、スタンド席からアリーナへ移動して見ることにしました。

作品を出す毎に多少はバラエティが広がって行きますが、基本的にはソリッドでブルージーなロックンロール。その行き詰まるような独特の雰囲気は、隣の部屋のカップルの生活を隠しカメラで覗いているような感覚 (経験がないのであくまでも想像)。

この日のライブでもエッジを立たせ、リリースをぶった切ったリズムマシーンの音をベースにして、ノイジーなギターを重ねて行くことによって、張りつめた空気を演出。もちろん主役はギターの音ですが、暴力的なリズムを刻むリズムマシーンも非常に重要な役割を果たしていて、前日のキャンセルは苦渋の決断だったんだろうなという印象。

そして、もちろん艶っぽい声、セクシーなギターフレーズと正反対のシャイな声で囁くように話すVVの「実は私、脱いだらすごいんです」的なエロティックさも健在。

2003年に初めて見たときと比べて衝撃は弱かったものの、ダークで、ゴツゴツしていて、そのくせスタイリッシュという摩訶不思議なThe Killsワールドは健在で、首元にナイフを突きつけられるような切迫感溢れるステージングはちょっと他のアーティストにはない魅力です。

今回、残念ながら東京で見られなかった方は単独で是非!

セットリスト

  1. U.R.A. Fever
  2. Pull A U
  3. Sour Cherry
  4. Tape Song
  5. No Wow
  6. Alphabet Pony
  7. Last Day of Magic
  8. Kissy Kissy
  9. Black Baloon
  10. Hook And Line
  11. Getting Down
  12. Cheap And Cheerful
  13. Fried My Little Brains

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2008年8月23日 (土曜日)

Cajun Dance Party@Sonic Stage on 10 August 2008

Joe Lean And The Jing Jang Jongを見終わった後、オアシスでタリーズのマンゴーフローズンを買って、ソニックステージでBand of Horsesを見ようとしたら、入場規制&入口付近が大行列だったので、諦めてクルマでしばらく休息。駐車場まで片道10分ってのは便利ですな。

そして、Cajun Dance Partyを見るために再びソニックステージへ。セットチェンジ中だったのでアリーナには充分すぎる余裕があったものの、スタミナ温存のためにスタンド席で鑑賞することに。スタンド席には同じような考えの人が多かったような気がしました。

ライブ開始直前にはアリーナは大部分が人で埋め尽くされる人気ぶり。曲が始まると前方を中心に大歓声が上がり、人が揺れまくり。ただ、CD同様に音が「完成」し尽くされていて、個人的にはガツンと来るものは皆無。

ここでいう「完成」とは色んな意見で尖った部分がなくなってしまった状態のこと。期待のニューカマーなのに、誰にも負けないソリッドな部分や煌めきがないってのはちょっと寂しくないか、と思いながら、眼下の盛り上がりを冷めて眺めていました。やっぱり、キレかけの独裁者的メンバーが1人居る方が強烈な音を出せるのかな。バンドの運営自体は危うそうだけど…

ステージングも淡々としていて、ライブとして退屈でした。

セットリスト

  1. Colourful Life
  2. Time Falls
  3. <<New Song>>
  4. Amylase
  5. The Firework
  6. The Race
  7. The Hill, The View & The Lights
  8. The Next Untouchable

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2008年8月17日 (日曜日)

Joe Lean and The Jing Jang Jong@Ocean Stage on 10 August 2008

「10ヶ月も前にレコーディングしたもので、今ならもっと良くて、エキサイティングで、自分達らしくて、聴いて楽しいものを作れる」という理由で、デビューアルバムをリリース直前に発売延期。つまり、このライブ時点ではアルバムは未発売という知名度的には厳しい状況。そのせいもあるのか、始まってからも客入りは今ひとつ。

以前、MySpaceで聴いた印象ではちょっと捻ったポップなロックという印象があったのですが、オープニングはガリガリのギターを響かせるという意表を突いた展開。そして、オープニング曲が終わると、細身のJoe Leanが登場し、ドラムを交えながら「Joe! Lean ! And! The! Jing! Jang! Jong! デス!」と叫んでライブ開始。

本編はポップなメロディをちょっと粗めかつ性急に仕上げた曲を中心としていて、イギリスのバンドらしいひねくれ具合を感じさせる部分がある一方で、曲のデキに関しては若干ムラがある印象。ただ、Big Starの"Hey Little Child"をカバーするといった不思議な(?)センスを持ち合わせているので、面白い展開を見せる予感はあります。

そして、一番印象に残ったのはJoe Leanの王子様っぷり。Franz FerdinandAlex Kapranosのような自己陶酔型パフォーマンスは酷暑の日中には辛いものがありますが、クアトロあたりで見たら案外面白いかも。そして、バンドのビジュアルコンセプトから大幅にズレたようなベースの兄ちゃんもインパクト大 (って、全然ライブのレポートじゃないな)。

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Los Campesinos!@Ocean Stage 10 August 2008

息をするだけでも汗が噴き出してくる2日目の一発目はウェールズの大所帯バンドLos Campesinos!。貧弱な身体で上半身裸のドラムスの兄ちゃん、ボーカルスタイルとは正反対のシャイなMCの兄ちゃん、紫外線に弱く、幸薄そうなキーボードの姉ちゃん、クールビューティーなベースの姉ちゃん、1人別世界にいるようにワンピースでバイオリンを弾く姉ちゃんと、音と同じく個性豊かなメンバー。

ライブは基本的にはCDと同じ。とっても、淡々とCDのまま演奏しているからではなく、CDが既にライブのようなハイテンションで演奏しているから。もちろん、どっちに動き出すか分からない暴れ馬のようなメロディを素人っぽさの残る演奏で御すのもCD通りで、これが得してるか損してるかというのは微妙なところです。

ただ、感心したのはバイオリンの使い方。ここまでドポップでパンキッシュなアレンジをしていると、バイオリンが浮いてしまいそうなものなのに、通常はギターが弾くようなフレーズをバイオリンで弾くことによって、違和感がないだけではなく、ちょっぴり品の良さまで付け加えています。

それと殺人的にキャッチーなメロディもフェスティバル形式でのライブでは大きな武器で、全く知らない人の歩みを止めるだけでなく、踊らせてしまう即効性は威力充分。楽しそうに弾くバイオリン、水を飲みまくり、シロフォンを叩きながら奮闘するボーカルなど、良い意味でのプロフェッショナル性の欠如もパフォーマンスに対してプラスに作用していました。

でもって、2月にデビューアルバムをリリースしているのに、10月にはニューアルバムをリリースするという脅威のハイペースの活動ぶり。アイデアを完全なカタチで固めるのではなく、ある程度遊びを持たせてテンポよくリリースするという形態は、このバンドに一番合っているのかも知れません。

あ、書き忘れましたが、僕はクールビューティーなベースの姉ちゃんが一番好きです(笑)

セットリスト

  1. Broken Heartbeats Sound Like Breakbeats
  2. Don't Tell Me to Do The Math(s)
  3. Death to Los Campesinos!
  4. This Is How You Spell, "HAHAHA, We Destroyed the Hopes and Dreams of a Generation of Faux-Romantics"
  5. The International Tweexcore Underground
  6. My Year in Lists
  7. You! Me! Dancing!
  8. Sweet Dreams, Sweet Cheeks

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2008年8月16日 (土曜日)

Coldplay@Ocean Stage on 9 August 2008

Dsc01102この日のラストはColdplay。80年代に青春時代をUKもので過ごしたにもかかわらず、「兄弟は揃ってなかったけど、解散直前のライブ見たしなあ」ということで、敢えてThe Jesus & Mary Chainではなく、大きなステージで最近のライブを見られていなかったColdplayを選択。

ステージ後方には新作のアルバムジャケットを印刷した巨大なスクリーンが張られ、でかいキャパシティのステージに人がドンドン飲み込まれているのを見ていると、2000年のサマーソニックで初来日したときの彼らのプレイが頭を過ります。手を伸ばせば届きそうな場所から見た彼らのライブは、アットホームで、コミュニケーション力に富んでました。

その後、アルバムを出すごとにリッチになるサウンドに今ひとつ馴染めなくなり、フジロックでの2回のステージは斜に構え、その後の単独来日も見送り。ただ、iPodのCFソングにもなった"Viva La Vida"を聞いた瞬間に「次のライブは見ておかなくちゃ」と思い、この日のライブを本当に心待ちにしていました。

ステージ袖のミニステージのセッティングに手間取って、予定よりも15分くらい遅れてメンバーが登場。オープニングトラックは新作のリードトラック"Life in Technicolor"で、ややくぐもった色彩のイントロで始まった後、クリアな音のギターが飛び出した瞬間に大歓声。この瞬間、「でっかいバンドになったなあ」とまるで親戚の子供に久々にあったオヤジのような感想が沸き起こりました。

セットリストには若干不満はありますが、フェス仕様のオールタイムグレーテストヒッツ。初っ端から"Violet Hill"、"Clocks"、"In My Place"とヒット曲を連発し、"In My Place"ではオーディエンスの合唱が起こって、Chrisも「Fucking Incredible」と満足そう。

さらに、スクリーンにストリングス隊の映像が映され、早くも"Viva La Vida"が演奏され、個人的にはこの段階で大満足。"Fix You"の最後の合唱が不発だったのは残念だったけど、"42"の後にはSMAPの"世界に1つだけの花"を日本語で歌ったりとプチサプライズもあり。

そして、焦らしに焦らしたところで"Yellow"。「次の曲は"Yellow"っていうんだ。イギリスではちょっとはヒットした曲なんだよ」という2000年のMCから8年後、サビで起こった合唱にChrisは本当に嬉しそう。

バンドもステージも巨大化して、ちょっぴり「ショー化」したような印象はありますが、常に「音楽」が中心にあるライブ。そして、Chrisはサービス精神が過剰な程に良く喋り、「あのとき」と同じく、アットホームで、コミュニケーション力もそのまま。

それが何より嬉しかったです。

セットリスト

  1. Life in Technicolor
  2. Violet Hill
  3. Clocks
  4. In My Place
  5. Viva La Vida
  6. Chinese Sleep Chant
  7. Fix You
  8. 42〜世界にひとつだけの花
  9. Yellow
  10. Lost!
  11. Speed of Sound
  12. Scientist
  13. Death Will Never Conquer
-ENCORE-
  1. Politik
  2. Lovers in Japan
  3. Death And All His Friends

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2008年8月15日 (金曜日)

Spiritualized@Sonic Stage on 9 August 2008

2004年の単独公演以来、約4年ぶりになるSpiritualizedのライブ。しかも、新譜リリース直後の絶好のタイミング…にもかかわらずソニックステージはガラガラ。直前のSuper Furry Animalsの入りが多かったから余計にそう感じるのかも知れないけれど、それにしても少ない。単独の方が多いんじゃないか (そんなことはないだろうけど)と思うくらい。

いつまで経っても人が増えない中、「2002年のフジロックの再現になってしまうのか」と思ったところでライブスタート。今回は、Jasonを入れてギターが2人、ベース、ドラムス、キーボード、コーラス2人の7人構成。残念ながら、以前のクアトロでぶっ飛ばされた大量のブラス隊は不在。

1曲目はノイズギターに女性コーラスが効果的に絡んでくる"You Lie You Cheat"。うーむ、やっぱり他のバンドとは別次元の音だ。どっちが良い悪いというのではなく、とにかく異次元。個々の演奏がメチャクチャ巧いのに加えて、バンドとしてのアンサンブルが超ハイレベル。Jasonと視線を合わせながら、阿吽の呼吸で曲を作り上げて行くようなメソッド。正真正銘のプロフェッショナル。

続く"Shine A Light"では静と動を行き来しながらソニックステージにSpiritualizedの音を満たして行き、オーディエンスは早くも彼らの音に文字通り身を任せるような状態。そうかと思えば、突然我に返ったようにタイトなガレージソング"Cheapster"を挟んでみたりと、引き出しの数の多さを最大限に使いながら、時間の流れさえもコントロールされているかのような感覚。

そして、やや落ち着いた"Sweet Talk"と"Sitting on Fire"以降の流れは圧巻。初期のサイケデリックナンバー"Lay Back in The Sun"からブラスの部分をギターで補った名曲"Come Together"と来て、ラストはSpacemen 3の"Take Me to The Other Side"。永久に繰り返されるんじゃないかと思うようなギターリフ、それを切り裂くように現れるギター、ベース、ドラムスのコンビネーション。実にシンプルな構成、内容にもかかわらず、どんどん脳が浸食されて行くような感覚。個人的には、フジロックフェスティバルのMy Bloody Valentineのノイズよりも持って行かれました。いや、ものすごいものを見せてもらえました。Jasonはそれまでのサウンドの不調にキレたのか、ギターを叩き付けて退場して行きましたが、その後1人でステージに戻って来て、オーディエンスに拍手をしていました。

わずか50分間の短いライブでしたが、Spiritualized完全復活を印象づけるライブで、恐らくあるであろう単独公演への期待度は増すばかり。たった50分であの気持ちの良さだから、2時間半あのノイズを浴び続けたらとんでもないことになりそう。

なるべく早い再来日をお待ちしています。

セットリスト

  1. You Lie You Cheat
  2. Shine A Light
  3. Cheapster
  4. Soul on Fire
  5. Sweet Talk
  6. Sitting on Fire
  7. Lay Back in The Sun
  8. Come Together
  9. Take Me to The Other Side

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Super Furry Animals@Sonic Stage on 9 August 2008

2005年単独公演、2006年フジロックフェスティバル、2007年単独公演と毎年彼らのライブは見ている訳ですが、より幅広い層に見てもらえそうなサマーソニックに出演が決まって喜んでいました。そして、実際、ソニックステージにはBiffy ClyroAgainst Me!には申し訳ないくらい多くの人が集結していて、始まる前から嬉しくなっていました。

ライブ自体は今までに見たSuper Furry Animalsとしては平均的なものですが、全体に暖かさが滲んでいて、アーティスト側もオーディエンス側も充分に楽しんでいるのが伝わって来るものでした。

"Slow Life"のテープ音に乗ってヘルメットを被ったGruffが登場すると場内からは大歓声がおき、続くアッパーな"Rings Around The World"や"The Gateway Song"で充分な程に会場を温めた後、「わぉーん」の叫び声と共に"Golden Retriever"。Super Furry Animalsらしい、踊れる音、ロックな音、ポップな音、おバカな面が次々繰り出されて、思わずほくそ笑む瞬間の連発。

その後も、「全員がこれをやらなければならない」とオーディエンスに手のムニョムニョポーズを強要する「(未だに)新曲」を挟みつつ、1時間というキャリアの長さと比較すると短めの時間の中で代表曲を連発。また、捻った曲を据えた中盤を過ぎると、珠玉のバラード"Juxtaposed with U"からスローで暖かな"Hello Sunshine"をいったん緩める余裕の展開で、完全に会場を掌握しているといった雰囲気。

そして、ラストはお馴染みの"The Man Don't Give A Fuck"を含む初期の曲3連発で緩く、激しく、名残惜しくフィナーレ。「フジロックでやったスクリーンに1日の流れを映し出す映像がないのが残念」という気もしましたが、"Keep The Cosmic Trigger Happy"の笑顔が絶えない幸福感も捨てがたく、ソニックステージを埋めた多くの人がリズムに合わせて身体を揺らしているのを見て、ちょっとジーンと来ました。今年のサマソニで一番楽しく、暖かく、幸せな気持ちになったライブでした。

次は新譜を出して、また新しく、奇抜なアイデアを散りばめたライブを見せて欲しいです。

セットリスト

  1. Slow Life
  2. Rings Around The World
  3. The Gateway Song
  4. Run-Away
  5. Golden Retriever
  6. Neo Consumer
  7. Zoom!
  8. Receptacle for The Respectable
  9. Into The Night
  10. Juxtapozed with U
  11. Hello Sunshine
  12. If You Don't Want Me to Destroy You
  13. The Man Don't Give a Fuck
  14. Keep The Cosmic Trigger Happy

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2008年8月14日 (木曜日)

Mutemath@Sonic Stage on 9 August 2008

Dsc01095噂に後押しされて見たところ本当に素晴らしいライブだったフジロックのGogol Bordelloに続いて、「ライブが素晴らしい」という噂のMutemathで二匹目のドジョウ狙い。ただ、こちらは事前にMySpaceでチェックしても、その良さには正直ピンと来ていませんでした。

ところが、ギター、ベース、ドラムスのノーマルなロックバンド形態にピアノを取り入れて演じられたライブパフォーマンスの力強いこと!個々の技術が超絶という程ではないのですが、全ての楽器群が絡まって織りなすアンサンブルのダイナミズムが強烈で、曲が生き物のように躍動感に溢れながらグイグイ迫ってくる様子はド迫力。

ボーカルの兄ちゃんはピアノを弾きながら歌っていたかと思えば、ピアノの上に飛び乗ってショルダーキーボードを弾きながら歌ったり、果てはメンバー全員でドラムスを叩いたりと、ライブならではのお楽しみ的な要素を存分に織り込みながらも、決してサウンド面でトンチンカンなものになることはなく、プラスの影響のみを与えるというものすごさ。ラストで暴れ太鼓のようにドラムスを叩きまくっていたところなんて、「おぉ、カッコ良い!」と声を上げてしまうほどでした。

で、家に帰った後に、「アルバム買ってみようかな」と思って何曲かを再度試聴してみたところ、やっぱり今ひとつピンと来なくて見送り。きっとこの人たちの楽曲はCDってのは完成途上の一時的な形態で、ライブで演奏することによって最終形として完結して行くんだろうなあ。ということで、敢えてCDは買わずに、次作リリース後のライブで新曲を含めて聞いてみることにします。

まだまだ知らない音楽の中に、良いものが一杯あるんだなと改めて認識させられた素晴らしいライブでした。

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