The Verve@Ocean Stage on 10 August 2008
久々にソニックステージから外に出てみると、昼間の猛烈の暑さは薄らいでいて、海からの風が吹いて予想外に快適。もたもたしているとDeath Cab for Cutieに更に後ろ髪を引かれそうになるので、早足で歩いてオーシャンステージへ。
へ?人少なくないかい?確かに演奏順としては大トリじゃないけどヘッドライナーなのに、開演時間の5分くらい前なのにあっさりと前の方まで行けるぞ。まあ、初来日とは言え、11年ぶりの再結成だし、仕方ないと言えば仕方ないんだろうけど…Richardが不機嫌になって途中で帰らないことを祈っているうちにライブスタート。
夏の夕方、まだ辺りが明るい時間に現れたRichard Ashcroftは破滅型ロックスターの典型のような風貌で、多少老けた感じはあるけれど細身でカリスマ性充分。そして、日本で(正確には大阪で)初めて鳴らされた曲は"This Is Music"。空間をゆったりと、しかし深く切り裂いて行くギターサウンドが気持ち良く、それでいてヒリヒリする程の格好良さ。一転して柔らかく、優しいメロディで夕方の時間帯に非常に馴染む"Sonnet"や"Spaces And Time"でノスタルジックな空気を満たしたかと思うと、ニューアルバムに収録されているリズム隊が大活躍する"Sit And Wonder"を演奏。
途中で隣の人がチラチラと後ろを振り返っていたので見てみたら、夕焼けに美しく染まった雲。「このライブにぴったりのシチュエーションだな」と思っていると、RichardがMCで「後ろを見てごらんよ。美しい雲だ」とひと言。同じ時間と同じ感覚を共有できていることを何だかとても嬉しく感じた瞬間でした。
ライブ終盤の"Lucky Man"のラストではRichardがアコースティックギターをステージに叩き付けて破壊し、裏板を外した後、大きな団扇のようにして、真顔でオーディエンスを扇いでました。その後、Nickがその裏板をオーディエンスに投げ込んでました。あれは、危ないだろ(笑)
そして、恐らくあの場に居た誰もが待ちに待っていた"Bitter Sweet Symphony"。ストリングスのイントロがかかった瞬間、これまでに見て鳥肌が立ったUnderworldの"Born Slippy"やOasisの"Don't Look Back in Anger"よりも大きな爆発力を感じました。気持ち悪いくらいに、両手を上げて、音に合わせて揺れる揺れる。ちょうど、夜に染まり始めた舞州に交響曲が力強く響き渡り、本当に特別な時間を演出してくれました。
東京ではラストに新曲の"Love Is Noise"があったみたいですが、この日は"Bitter Sweet Symphony"が終わった後、ステージ上にちょっと不穏な空気が流れ、そのままメンバーが退場してライブ終了。「もう終わりかよー」って感じはありましたが、"Bitter Sweet Symphony"の余韻を味わうにはちょうど良かったのかも知れません。まあ、そのせいで全体的にノスタルジー度が高い印象にはなりましたが、「狂気のサウンド」も体験できたし、良いライブだと思いました。
そして、涼しい風が吹き始める中、個人的に今年のサマソニは終了。iPodで"Bitter Sweet Symphony"を聴きながら駐車場に戻り、「お疲れさまでした」と言ってくれた駐車場の警備員さんに「こちらこそ、お疲れさまでした」と言って、これまでのサマソニで一番気持ち良い気分で帰路につきました。
セットリスト
- This is Music
- Sonnet
- Space And Time
- Sit And Wonder
- Life's An Ocean
- The Rolling People
- The Drugs Don't Work
- Lucky Man
- Bitter Sweet Symphony
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